京都市伏見区京町 エキゾチックアニマルの専門病院 京都小動物クリニック

2025年1月オープン ウサギ、トリ、爬虫類を中心としたエキゾチックアニマルの専門病院

2025年8月の記事:お知らせ

マメルリハの卵管蓄卵材症

鳥さんや爬虫類さんなど、卵を産む子達は「卵詰まり」を起こすことは有名かと思います。
しかし、詰まるのは綺麗な形をした卵だけではなく、卵の素材(卵材)の場合もあります。
これを「卵管蓄卵材症」と呼びます。
今回は、卵材でお腹が苦しくなってしまい、手術が必要になったマメルリハさんのご紹介です。
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この子は、吐き気と排便の停止があり来院されました。
お腹がポッコリ出ていて、レントゲン検査でお腹の中に何かあることが分かりました。
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全身麻酔をかけてお腹を開けると、卵管の中に大きな卵材が詰まってお腹を圧迫していることが分かりました。
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溜まっていた卵材と卵管を摘出し、手術は終了となりました。
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お腹に溜まった卵材は、あまり悪さをしないこともあるため発見が遅れてしまいがちです。
元気がなくなる、羽をふくらませてじっとしている、お腹がぽっこりふくらんで見える、呼吸が荒い、便が出にくい…こんなサインが出たら要注意です。
「なんだかいつもと違うな?」と感じたら、早めに病院で相談してあげてくださいね。
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※術後は元気に威嚇してくるようになりました。決して強く噛んではこないところがとても可愛いですね。
2025年08月20日 17:49

ウサギの前胸部腫瘤(リンパ腫)

多くの小動物は弱っていることを隠そうとする傾向があります。
その為、飼い主様が病気に気づいた頃にはかなり進行してしまっている、ということも珍しくありません。
今回は、健康診断で胸の中に腫瘍ができていることが発覚したウサギさんのご紹介です。
高齢になってきている為全身の検査を実施したところ、レントゲン検査で心臓陰影の拡大を確認しました。
マルヤマ ヒヨリ ネザーランドドワーフ=丸山 ひより ネザーランドドワーフ - 2025_07_08 10_26_24 - RadiAnt DICOM Viewer 2024.1 (64-bit
超音波検査を行ったところ、心臓が大きいのではなく、心臓のすぐ横に腫瘍ができていることが発覚しました。
追加検査でリンパ腫の疑いと診断されたため、治療を開始することとなりました。
マルヤマ ヒヨリ ネザーランドドワーフ=丸山 ひより ネザーランドドワーフ - 2025_07_08 10_26_24 - RadiAnt DICOM Viewer 2024.1 (64-bit
幸い、治療に対する反応は良好で、1ヶ月後には腫瘍は確認できないレベルまで小さくなってくれました。
今後も経過は要注意ではありますが、症状が出る前に治療ができたのは飼い主様の熱心な飼育の賜物だと思います。
身体の中の異常はなかなか早期発見が難しい為、定期的な健康診断がおすすめです。
2025年08月20日 16:38

セスジニシキガメの卵黄性体腔炎

カメの診察と聞くと、まず最初に「甲羅をどうするのか」という疑問が頭に浮かぶかと思います。
全身を覆う硬い甲羅、診察時には隙間を探して検査を行いますが、必要となった場合には「甲羅を切る」という選択肢を取ることもあります。
今回ご紹介するのは、割れた卵が原因で手術が必要になったセスジニシキガメさんです。
1ヶ月前から元気食欲が無いとのことで来院、レントゲンを撮ると卵がたくさん確認され、いくつかは割れているように見えました。
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すぐに内科治療を開始したものの改善は認めず、数日後に手術を実施することになりました。
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甲羅を切ってお腹を開けると、本来卵管内にあるべき卵がお腹の中に存在、卵も変色し腐敗が進んでいました。
卵と卵巣、卵管を全て取り出し、お腹を洗って閉じました。
甲羅の閉腹にはパテを使用しています。
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取れた卵は、全部で7個。
病理検査では「卵黄性体腔炎に伴う漿膜炎」と診断されました。
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術後は2週間ほどで元気になり、ご飯もしっかり食べるようになってくれました。
P7302317 2P7302318 2P7302319 2P7302320 2P7302321 2<世話になったな、サヨナラ~
カメさんでも卵関係や消化管、結石などでお腹を開けないと命に関わる状況というのは珍しくありません。
いざという時に手術までやってもらえるのか、かかりつけさんとご相談しておくのも一つかもしれませんね。
 
2025年08月03日 16:15

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