京都市伏見区京町 エキゾチックアニマルの専門病院 京都小動物クリニック

2025年1月オープン ウサギ、トリ、爬虫類を中心としたエキゾチックアニマルの専門病院

お知らせ

鳥類の下部呼吸器疾患

冬季や梅雨時期は気温・湿度・気圧変化等により呼吸器の病気が増えます。
鳥さんは特に呼吸器は複雑で、肺の他に気嚢という空気を含む袋をたくさん持っており、フイゴ呼吸と呼ばれる特殊な呼吸を行います。
これは酸素循環能を高めるというメリットがありますが、細菌や真菌(カビ)等による感染に非常に弱いというデメリットも持っています。
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こちらの文鳥さんはチアノーゼ(嘴が青黒い)を起こしており、体を揺らして呼吸をしていました。
このようにくしゃみや鼻水、鼻詰まり等の鼻炎に始まり、呼吸時に体(尾)が揺れる、声が変わる、声が出ない、呼吸時に音が鳴る、嘴やアイリング・脚の色が青黒くなる、口を開けて呼吸をする、上を向いて呼吸をする等の症状は、肺炎や気嚢炎等を引き起こしている可能性があります。
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呼吸が改善すると、普段通りのピンク色に戻ってくれました。
鳥さんの呼吸器疾患は救命率が低く、命に直結する非常に怖い病気です。
上記の症状等が見られた際には、急いで病院を受診するようにしてください。
2025年06月20日 09:55

コザクラインコの両脚骨折

脚から出血し起立不能となったコザクラインコさんが来院されました。
右の趾は1本欠損しており、またレントゲン検査にて右の足根中足骨及び左の大腿骨が折れていることが確認されました。
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特に大腿骨は変位が酷く、このままでは自力での歩行は難しいと考えられました。
よって、全身麻酔をかけ、骨の中にピンを入れて固定を行う手術(ピンニング術)を実施しました。
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手術とリハビリを無事に乗り越え、1ヶ月後にはきちんと枝に掴まることができるところまで回復してくれました。
今回は発見から手術までの時間も短く、若い子であったため回復も非常にスムーズでした。
再発の無いよう元気に暮らしてくれることを願っています。
2025年05月30日 16:32

ジャンガリアンハムスターの不正咬合

ジャンガリアンハムスターは切歯(前歯)が一生伸び続ける生き物です。
たまに誤解されている方がいらっしゃいますが、奥歯が伸びることはありません。
何らかの原因で噛み合わせがおかしくなってしまうと、うまく歯が摩耗できず伸び続けてしまうことがあります。
今回は、歯が頬を貫通して伸びてしまったジャンガリアンハムスターさんのご紹介です。
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この子は固いものが食べられず痩せてきてしまったと来院されました。
口を見てみると、左の歯が頬っぺたを貫通し二重のリング状になってしまっていることが確認できました。
短時間の鎮静をかけ、専用の器具で伸びていた歯をカットしました。
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一度曲がってしまった歯が治ることはなかなか無いため、また伸びてくる場合は定期的なカットが必要となります。
ウサギや他のげっ歯類同様、歯の異常は予防が大変重要となります。
少しでも気になる場合はお気軽にご相談ください。
2025年05月22日 09:34

ジャンガリアンハムスターの腸重積

腸が出ているという主訴で来られたジャンガリアンハムスターさん。
他院で3度整復するも再脱出を繰り返しており、当院での手術を希望し来院されました。
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来院時の様子より腸重積と診断、すぐに開腹手術を実施しました。
お腹を開くと、腸が腸の中に入り込んでしまっているのが確認できました。
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整復と固定は無事実施できたものの、腸の状態は良くなく、手術後も1ヶ月に渡り下痢との戦いは続きました。
しかし、ご家族の献身的な介護の甲斐もあり、一時は21gまで落ちていた体重も34gまで回復、治療終了となりました。
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若いハムスターさんでは脱腸や腸重積が起こることは珍しくありません。
腸は非常にデリケートな組織なので、整復までの時間が長引けば救命率は極端に減少していきます。
致死率が高い疾患ではありますが、早期発見早期治療にて治せる可能性もありますので、症状を認めた場合はなるべく早く動物病院を受診してください。
2025年05月08日 10:17

コミドリコンゴウインコの重金属中毒

10分おきに痙攣を起こすとのことで来られたコミドリコンゴウインコさん。
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レントゲン検査で胃内に金属陰影が見られたため、発作止めと中毒治療を開始しました。
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幸い、治療によく反応してくれたため発作はすぐに治まり、数日間の入院の後元気に退院していきました。
中毒は命に関わる疾患であると同時に、ご家族が防ぐことのできる病気でもあります。
動物さんと遊ぶ時には、危険な物を齧らないよう十分に注意してあげてください。
2025年05月03日 19:47

ハリネズミの唾液腺由来腫瘤

今回は、ハリネズミの頚部腫瘤についてです。
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首にデキモノがあるとの主訴で来院されたハリネズミさん。
経過は長いものの、ここ最近急に大きくなってきたとのことでした。
鎮静をかけて検査を行ったところ、かなり巨大な腫瘤が首元を圧迫していた為、麻酔計画を立てて手術を行いました。
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手術は問題なく終了、取れた腫瘍は25gもありました。
術後はすぐに元気になり、首元もすっきりして暮らしやすくなったと思います。
病理組織学的検査の結果は「唾液腺由来腫瘍を疑う」とのことでした。
腫瘍自体はそこまで悪性度の高いものではなさそうで、かつきちんと取り切れているとのことから通院は終了となりました。
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ハリネズミさんは腫瘍が多い生き物ですが、なかなかその異常に気づけません。
気づいた頃にはとても進行していることも珍しくないため、日頃からの観察と定期的な健診が重要です。
2025年04月24日 12:39

ウサギの子宮静脈瘤

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寒暖差の激しい季節になってきました。
暖かさに油断して動物さん達が冷えないよう、今一度お家の温度を見直してあげてください。

今回は子宮疾患のウサギさんのご紹介です。
この子は子宮からの出血が止まらず、ヘマトクリット値(血液の濃さ)が9%まで低下(通常30~50%程度)。
年齢はまだ1歳3か月ほどでした。
ヘマトクリット値が10%を切るとかなり厳しい戦いになると言われている為、すぐに緊急手術を実施しました。
幸い、無事手術を乗り越えて元気になってくれました。
子宮は病理検査の結果、「子宮静脈瘤」との診断でした。

ウサギさんの子宮の疾患には非常によく遭遇し、またその多くは命に関わる問題となります。
予防の為には、避妊手術を行うことが推奨されています。
女の子のウサギさんを飼育される際には、ぜひ避妊手術を検討してあげてください。
2025年03月18日 10:43

日本獣医エキゾチック動物学会誌に掲載されました。

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開院から2週間が経ちました。
急患の方も多くいらしていただき、日々奮闘しております。

昨日、日本獣医エキゾチック動物学会より学会誌が郵送されてきました。
そちらに、院長が前職時代に提出した論文が掲載されておりました。
タイトルは「被嚢化血種を形成したフトアゴヒゲトカゲ(Pogona vitticeps)に対し外科的摘出術を実施した1例」です。
被嚢化血種とは、頭を中心に顎や尻尾などの動脈が破綻し、突然腫れてくるというフトアゴヒゲトカゲに時折みられる疾患です。
まだまだ確立した治療法がない病気なのですが、今回その治療と経過をご報告させていただきました。

エキゾチックアニマルさんの医療はまだまだ未発展分野ですので、今後もこのような報告を継続していけるよう努力していきたいと考えております。
小動物さんの治療、検査にお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。
2025年02月01日 16:09

ウズラの卵管脱

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開院から10日、毎日たくさんの方にご来院いただきありがとうございます。
今回はその中でも緊急処置が必要になったウズラさんのご紹介です。

この子はとあるトラブルにより体から臓器が出ているとのことで来院されました。
来院時には目を瞑ってぐったりしており、お尻から内臓のようなものが飛び出ているのが見えました。
このままだと危ないと判断し、ご家族と相談の上、すぐに麻酔をかけての処置へと移行しました。

麻酔をかけてしっかり状態を確認したところ、卵管は膜がちぎれて端から端まで全て出ている状態であることが確認できたため、そのまま切断と整復を実施しました。
その後は抗生剤の注射や強制給餌を実施、入院後3日程ですっかり元気になり退院されました。

ご家庭での鳥さんの事故は珍しくありませんが、中にはすぐに処置しないと命に関わることも多くあります。
当院は鳥さんの治療も積極的に行っておりますので、お困りの際は是非ご相談いただければ幸いです。
2025年01月27日 11:53

京都小動物クリニック

〒612-8083
京都市伏見区京町5丁目77-7

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075-585-8911

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9:00~12:00 - -
16:00~19:00 - -

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