鳥類の下部呼吸器疾患
冬季や梅雨時期は気温・湿度・気圧変化等により呼吸器の病気が増えます。鳥さんは特に呼吸器は複雑で、肺の他に気嚢という空気を含む袋をたくさん持っており、フイゴ呼吸と呼ばれる特殊な呼吸を行います。
これは酸素循環能を高めるというメリットがありますが、細菌や真菌(カビ)等による感染に非常に弱いというデメリットも持っています。

こちらの文鳥さんはチアノーゼ(嘴が青黒い)を起こしており、体を揺らして呼吸をしていました。
このようにくしゃみや鼻水、鼻詰まり等の鼻炎に始まり、呼吸時に体(尾)が揺れる、声が変わる、声が出ない、呼吸時に音が鳴る、嘴やアイリング・脚の色が青黒くなる、口を開けて呼吸をする、上を向いて呼吸をする等の症状は、肺炎や気嚢炎等を引き起こしている可能性があります。

呼吸が改善すると、普段通りのピンク色に戻ってくれました。
鳥さんの呼吸器疾患は救命率が低く、命に直結する非常に怖い病気です。
上記の症状等が見られた際には、急いで病院を受診するようにしてください。
2025年06月20日 09:55